【AR事例解説】ARコンテンツ全部入り!トイザらスの2015年クリスマス&お正月プロモーションARアプリ

トイザらスARプロモーション

おもちゃ小売大手のトイザらスが、子ども向けのAR(拡張現実)キャンペーンを開始しました。

いわゆるクリスマス商戦や年末年始のプロモーションを見越したものと思われますが、まさにAR(拡張現実)でできることが全部入りといった内容となっています。

詳しくチェックしていきましょう!

ARカメラからARゲーム、そしてARショッピングまで完全網羅

トイザらスのARアプリでは、様々なコンテンツが実装されているようです。全体の機能については上の動画からご覧いただけます。

トイザらスのARキャンペーン

まず、トイザらス公式アプリかざすカメラと、クリスマスカタログを用意します。

やはりAR(拡張現実)コンテンツはマーカーを必要とするビジョンベースのAR(拡張現実)が一般的ですので、今回のAR(拡張現実)プロモーションでも自社カタログでの実施を行うことで、より多くの人にカタログを手にとってもらうという訴求を行っているようですね。

トイザらスARカメラでサンタのドリームルーレットができる

そして、気になるコンテンツのひとつ目は、「サンタのドリームルーレット」と呼ばれるもので、カタログおよび店頭のマーカーにかざすと、実際に購入の際に使えるポイントが当たるAR(拡張現実)上のルーレットのようです。

1日1回できるので、ゲーム内でポイントを付与し、クリスマスや年末年始での購買を促進する目的でしょう。ユーザー側にメリットが明確なキャンペーンなのでこれは効果がありそうです。

トイザらスARは物体認識ARもできる

2つ目の機能として紹介されているのは、物体認識機能により、お部屋のなかをAR(拡張現実)コンテンツで「クリスマスワールド」に彩ることができるゲームコンテンツのようです。

よく見るとマーカーであるカタログを認識して、周辺のものも含めて3Dモデルや3Dアニメーションをオーバーレイさせて表示する機能のようです。

ただ単に表示するだけではなく、タップによって仕掛けがあるため、ある意味飛び出す絵本のようなAR(拡張現実)コンテンツが体験できそうですね。

トイザらスのカタログにスマホをかざすとショッピングもできる

そして、このカタログの中身の商品にスマホをかざすことで、3Dでショッピングボタンが出現し、全ページから商品をタップで購入できるとのこと。

どうやら観光パンフレット等では当たり前になっている、Webサイトとの連携によって、自社の通販サイトへの流入を上げているようです。

おもちゃなどの製品の特性上、Amazonや楽天などといった巨大な通販モールなどで購入するユーザーも増えているため、自社への通販サイトへの動線をリアルなカタログから増やしていきたい意図が伝わってきます

ARカメラでなりきり機能も搭載

そして、クリスマス・お正月で楽しめる子どもの顔を認識して、クリスマスやお正月に合わせたフレームで写真を撮ることが出来るAR(拡張現実)コンテンツも用意されているので、ただ単にプロモーションとして使用するだけでなく、家族みんなで盛り上がることのできる楽しいコンテンツがあるというのはポイントが高いですね。

まとめ

ここまでがトイザらスARアプリの全体的な機能でした。ざっと見るだけでもかなりコストをかけて作っている機能が多く、本腰を入れてAR(拡張現実)コンテンツを制作しているようですね。

ただ、ここで問題になるのが、このARプロモーションによる費用対効果です。

実は今回のAR(拡張現実)コンテンツは、いずれも技術的にもそこまで新しくありませんので、ニュースサイトや各種メディアに取り上げられると考えるとあまりインパクトはありません。

※以前当サイトで紹介した”世界初”の冠がついたキョロちゃんARのほうがインパクトでは上かもしれません

【AR事例解説】キョロちゃんが動き出す!チョコボールARが発売!

2015.10.25

となると、既存または潜在顧客に対していかにトイザらスで商品を買ってもらうか、につきます。

これにはAR(拡張現実)コンテンツ上でトイザらスポイントが当たったり、家でも店舗でも楽しめる仕掛けが盛り沢山という点ではかなり気合を入れて作っていると思われます。

ただ、このコンテンツが本当に”面白い”かどうかは、子ども目線にならないとわかりません

子どもたちは日頃からゲームやスマホアプリなどに触れて慣れているため、ゲームやアトラクション的なコンテンツが簡素であるとすぐに飽きる可能性があります。

この辺りをうまくテクノロジーとエンターテイメント性を融合してコンテンツ化しているのは、AR(拡張現実)とは少しずれてしまいますが、チームラボさんのプロジェクトです。

このコンテンツのスゴイところは、全員がピンとくる”ぬりえ”という超アナログな遊びから、そのぬりえしたキャラクターが動き水族館のなかで泳ぎ回る、といった子どもたちにとっては魔法のような体験が出来る点です。

子どもたちの目が肥えてることを理解したうえでコンテンツ作りをしないと、「なんだ、この程度か」と思う子どもたちは多いですので、その点は作る側の意識を強く持っていないと、コストパフォーマンスが非常に悪くなってしまいます。

今回のトイザらスのプロモーションがどうなるかは結果を見なければわかりませんが、他のプロモーション立案と同様、ターゲットイメージを明確にし、その対象に刺さるコンテンツを作っていくことを忘れずにしていきたいですね。


ABOUTこの記事をかいた人

タカハシリョウ

1988年生まれ。2011年に独立、最先端技術からアナログ技術を結ぶクリエイティブを提案。主な事例として、サンシャイン水族館「ペンギンナビ」においては、カンヌライオンズ(旧:カンヌ広告祭)での最高賞であるゴールド受賞。 その他に、朝日新聞AR広告プロジェクト、スターバックス・コーヒージャパン 「清川あさみコラボキャンペーン」、HISプロモーションJリーグ様「ヤマザキナビスコカップ2012ARプロモーション」、積水ハウスARプロモーション、サンライズ ガンダム35周年「ガンダムUC」プロモーション、松竹「クロユリ団地」公開記念プロモーション等、多数のプロモーションを手がける。 【受賞歴】 Cannes Lions 2013,2014 - Gold / Silver /Bronze ADFEST 2014 – Silver LOTUS Spikes Asia 2013 – Silver